化粧品やシャンプーなどで、「旧表示指定成分 無添加」「旧表示指定成分フリー」と紹介されていることがあります。
「〇〇無添加」「〇〇フリー」と表示されていると安全な化粧品だと思いがちですが、実際のところ旧表示指定成分とはどのような成分なのでしょうか?
Contents
旧表示指定成分とは?「全成分表示 義務化」のメリット&デメリットとは?
1980年に厚生省は、「使う人の体質によってはアレルギーなどの肌トラブルを起こす可能性がある」として、香料を含めた103種類の成分を「表示指定成分」に指定しました。これらの成分のなかには、石油から合成された合成成分や合成防腐剤が含まれており、皮膚や粘膜に刺激を与えることがあります。該当する成分が配合されていれば、化粧品の容器やパッケージに表示することが義務づけられていたのです。
しかし、2001年4月の薬事法改正により、表示指定成分だけでなくすべての成分を書くことが義務づけられるようになりました。
(※ 医薬部外品については、現在も香料を含めた140種類の成分表示が義務づけられている)
配合されるすべての成分を記載されるようになったので、消費者もお使いの化粧品やシャンプーがどんな成分からできているか、把握できるようになりました。
しかし、肌トラブルを起こしやすい成分以外もすべて記載するようになったため、逆に自分に合わない成分を探すのが難しくなったというデメリットもあります。そこで、敏感肌やアトピー性皮膚炎など肌トラブルを起こしやすいかたは、ご自分の肌に合わない成分が多く含まれていないか確認しましょう。
(※ 配合量が多い成分は、全成分表示の1~2行目に書かれている)
【102種類!】旧表示指定成分 一覧(香料を含めると103種類)
同じ成分であっても、全成分表示が義務付けられてから(=現在)の表示名称と、旧表示指定成分における表示名称が異なる場合があります。
- 左側・・・全成分表示における表示名称
- 右側・・・旧表示指定成分
以下の102種類の成分に香料をふくめた103種類が、旧表示指定成分です。
番号 | 全成分表示における表示名称(現在) | 旧表示指定成分における表示名(改正前) | おもな用途 | 配合する目的と、想定される肌への副作用 | 危険度 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 安息香酸及びその塩類 | 安息香酸及び安息香酸〇〇 | 防腐・殺菌剤 | 皮膚や粘膜、目、鼻、のどに刺激がある | ★★ |
2 | アルキル(C12-14)ジアミノエチルグリシンHCI | 塩酸アルキルジアミノエチルグリシン | 防腐剤・殺菌剤 | 発育停滞や白血球減少を起こすという報告も | ★★ |
3 | イクタモール | イクタモール | 収れん剤(肌を引きしめる) | 発がん性があると指摘する研究者もいる | ★★ |
4 | イミダゾリジニルウレア | N,N”-メチレンビス[N`-(3-ヒドロキシメチル-2,5-ジオキソ-4-イミダゾリジニル)ウレア] | 防腐・殺菌剤 | 化粧品の溶剤として広く使われるが、まれにアレルギー反応を起こす | ★ |
5 | ウンデシレン酸およびその塩類 | ウンデシレン酸及びウンデシレン酸〇〇 | 防腐・殺菌剤 | 強い洗浄効果があり、化粧水やシャンプーに使用。発育停滞や白血球減少を起こすという報告がある | ★★ |
6 | ウンデシレン酸モノエタノールアミド | ウンデシレン酸モノエタノールアミドウンデシレン酸MEA | 防腐・殺菌剤 | アレルギー性皮膚炎を起こす可能性がある | ★★ |
7 | 液状ラノリン | 液状ラノリン | 油剤 | 乳化剤として化粧品に用いられるが、皮膚炎を起こすことがある | ★★ |
8 | エチルPABA(パラアミノ安息香酸エチル) | 塩酸アルキルジアミノエチルグリシン | 紫外線吸収剤 | 発疹や過敏症などを起こすことがある | ★★ |
9 | エストラジオール、 エストロン(エチニルエストラジオール) | ホルモン | ホルモン剤 | 発がん性のあるものが多いうえ、ニキビが悪化することがある。 | ★★★ |
10 | 塩化リゾチーム | 塩化リゾチーム | 酵素類 | かぜ薬や塗り薬に用いられるが、かゆみや食欲不振を起こすことがある。 | ★ |
11 | オキシベンゾン-3 | オキシベンゾン | 紫外線吸収剤 | 環境ホルモン物質の疑いがある | ★★ |
12 | カテコール | カテコール | 酸化防止剤 | カラーリング剤などに使用されるが、肌がただれることも | ★★ |
13 | グアイアズレン | グアイアズレン | 消炎剤 | 軟膏などの塗り薬に使われるが、アレルギー性皮膚炎を起こすことも | ★★ |
14 | グアイアズレンスルホン酸Na | グアイアズレンスルホン酸ナトリウム | 消炎剤 | 炎症を抑える作用があり基礎化粧品・メイクアップ化粧品に使われるが、アレルギー性皮膚炎を起こす人も | ★★ |
15 | グルコン酸クロルヘキシジン | グルコン酸クロルヘキシジン | 防腐・殺菌剤 | クリームや乳液に使われるが、やけどのように皮膚が傷つくことも | ★★ |
16 | クレゾール | クレゾール | 防腐・殺菌剤 | 石けんや化粧品に使われるが、発疹や吹き出物ができることがある | ★★ |
17 | クロフルカルバン | ハロカルバン | 防腐・殺菌剤 | 化粧品やボディソープに用いられ、まれに湿疹などの皮膚刺激を起こす。 | ★ |
18 | クロラミンT | クロラミンT | 防腐・殺菌剤 | シャンプーや石けんに使われるが、接触性皮膚炎を起こすことがある。 | ★★ |
19 | クロルキシレノール | クロルキシレノール | 防腐・殺菌剤 | 消毒剤や洗剤に用いられるが、接触性皮膚炎を起こすことも | ★★ |
20 | クロルクレゾール | クロルクレゾール | 防腐・殺菌剤 | シャンプーや頭髪化粧品に用いられるが、吹き出物ができることも | ★★ |
21 | クロルフェネシン | クロルフェネシン | 防腐・殺菌剤 | 保湿クリームに使われるが、アレルギー性皮膚炎を起こす人も | ★★ |
22 | クロルヘキシジン2HCl | 塩酸クロルヘキシジン | 防腐・殺菌剤 | 長時間ふれるとやけどのように皮膚が傷つくことも | ★★ |
23 | クロロブタノール | クロロブタノール | 防腐・殺菌剤 | 目薬やベビーオイルに使われるが、皮膚炎を起こすことも | ★★ |
24 | クロロフェノール | パラクロルフェノール | 防腐・殺菌剤 | 染料や化粧品の防腐剤として使われるが、皮膚炎を起こすことがある。 | ★★★ |
25 | 5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン | メチルクロロイソチアゾリノン | 防腐・殺菌剤 | 広く化粧品に使われており、アレルギー性皮膚炎を起こす人も | ★★ |
26 | ゴムラテックス | 天然ゴムラテックス | 被膜剤 | 化粧くずれ防止のために用いられるが、皮膚を刺激することも | ★★ |
27 | 酢酸トコフェロール | 酢酸dl-α-トコフェロール | 酸化防止剤 | 合成のビタミンEで、ファンデーションに使用。まれにアレルギー性皮膚炎を起こす人も | ★ |
28 | 酢酸ラネス-9, 酢酸ラネス-10 | 酢酸ポリオキシエチレンラノリンアルコール | 界面活性剤 | 乳化剤として用いられ、まれにアレルギー反応を起こす人も | ★ |
29 | 酢酸ラノリン | 酢酸ラノリン | エモリエント剤 | シャンプーやベビーオイルに使われるが、皮膚炎を起こす可能性がある。 | ★★ |
30 | 酢酸ラノリンアルコール | 酢酸ラノリンアルコール | エモリエント剤 | ヘアコンディショニング剤や保湿クリームに使われるが、アレルギー反応を起こす人も | ★★ |
31 | サリチル酸およびその塩類 | サリチル酸 | 防腐・殺菌剤 | 角質ケアやケミカル・ピーリングに使われるが、肌のバリア機能が損なわれることも | ★★ |
32 | サリチル酸フェニル | サリチル酸フェニル | 紫外線吸収剤 | 基礎化粧品やメイクアップ化粧品に使われるが、アレルギーリスクは高い | ★★ |
33 | ジステアリルジモニウムクロリド | 塩化ジステアリルジメチルアンモニウム | 界面活性剤 | シャンプーや基礎化粧品に使われるが、肌が乾燥しやすくなる | ★★ |
34 | シノキサート | シノキサート | 紫外線吸収剤 | 日焼け止め・UVケアに用いられるが、皮膚に対する刺激がある | ★★ |
35 | ジフェンヒドラミンHCI | 塩酸ジフェンヒドラミン | かゆみ止め | 鼻炎薬やシャンプーに使用されるが、皮膚の腫れやかゆみを起こすことも | ★★ |
36 | シメン-5-オール | イソプロピルメチルフェノール | 防腐・殺菌剤 | ニキビ化粧品によく用いられる。原液を皮膚から吸収した場合は、中毒症状を起こすことも | ★★ |
37 | 臭化ドミフェン | 臭化ドミフェン | 防腐殺菌剤、界面活性剤 | 基礎化粧品やメイクアップ化粧品に使われる。まれにアレルギー反応を起こす人も | ★ |
38 | ショウキョウエキス | ショウキョウチンキ | 毛根刺激剤 | シャンプーや基礎化粧品に用いられる。皮膚への刺激がある | ★ |
39 | 水添ラノリン | 還元ラノリン | 油剤 | かさつきを防ぐ成分としてクリームや口紅に使用 | ★★ |
40 | 水添ラノリンアルコール | 水素添加ラノリンアルコール | 油剤 | 保湿作用が高く、クリームや乳液に配合される。皮膚炎を起こすことも | ★★ |
41 | ステアラルコニウムクロリド | 塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム | 界面活性剤 | リンスに使われる。強い殺菌力があるが、通常の配合量であれば毒性は低い。 | ★★ |
42 | ステアルトリモニウムクロリド | 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム | 界面活性剤 | リンスやクリーム、乳液に使われる。皮膚への刺激性は低い | ★★ |
43 | ステアリルアルコール | ステアリルアルコール | 界面活性剤 | 乳液やクリームに使われる。肌の弱い人は、アレルギー反応を起こすことも | ★ |
44 | セタノール | セタノール | 界面活性剤 | クリームや乳液に用いられるが、皮膚炎を持つ人はアレルギー反応を起こすことも | ★★ |
45 | セチル硫酸Na | セチル硫酸ナトリウム | 界面活性剤 | 洗浄力が高く、クレンジングに使われる。肌に必要な皮脂や水分まで取り去り、肌荒れを起こしやすくなる | ★★★ |
46 | セチルピリジニウムクロリド | 塩化セチルピリジニウム | 防腐・殺菌剤 | 化粧品や赤ちゃんのおしり拭きに使われる。発疹があらわれたり、咽頭に刺激を感じる人も | ★★ |
47 | セテアリルアルコール | セトステアリルアルコール | 界面活性剤 | 髪やお肌を泡立てる目的で、ヘアケアやスキンケア製品に使われる。毒性は弱い | ★ |
48 | セトリモニウムクロリド | 塩化セチルトリメチルアンモニウム | 界面活性剤 | シャンプーやリンス、洗顔料に用いられる。接触性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎を起こす可能性がある | ★★ |
49 | セトリモニウムブロミド | 臭化セチルトリメチルアンモニウム | 界面活性剤 | コンディショナーやスキンケア製品に使用されている。皮膚や粘膜・のどなどに刺激となるため、使用料は減らしたい。 | ★ |
50 | セラック | セラック | 皮膜形成剤 | 頭髪用のスプレーやカラーリング剤に使われる。毒性は弱い | ★ |
51 | ソルビン酸及びソルビン酸カリウム | ソルビン酸及びその塩類 | 防腐剤・殺菌剤 | 化粧品や合成保存料に用いられる。他の食品添加物との組み合わせにより発がん性が指摘されている | ★★ |
52 | チモール | チモール | 防腐・殺菌剤 | 殺菌・抗菌作用があり、シャンプーや化粧品に用いられる。接触性皮膚炎を起こすことも | ★★ |
53 | チラム | チラム | 防腐・殺菌剤 | 石けんや基礎化粧品に用いられる。アレルギー性の湿疹が起こるという報告がある | ★★ |
54 | デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム | デヒドロ酢酸及びその塩類 | 防腐剤・殺菌剤 | 化粧品では、防腐・防カビ剤として用いられる。皮膚刺激やアレルギー性は弱い | ★★ |
55 | トウガラシエキス及びトウガラシ果実エキス | トウガラシチンキ | 毛根刺激剤 | 血行促進作用があり、シャンプーやリンスに用いられる。肌が弱い人には向かない | ★ |
56 | トコフェロール | dl-α-トコフェロール | 酸化防止剤 | 末梢血管の拡張作用があり、スキンケアやファンデーションに用いられる。副作用は少ない。 | ★ |
57 | ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム | 直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム | 界面活性剤 | 油汚れを落とす力が強く、シャンプーや化粧水などに使われる。皮膚刺激は強い | ★★★ |
58 | トラガント | トラガント | 増粘剤 | 増粘・乳化剤として、クリームやリキッドファンデーションに使われる。アレルギー反応を起こすことも | ★★ |
59 | トリクロサン | トリクロサン | 防腐・殺菌剤 | 抗菌作用があるため、薬用石けんや化粧品に用いられる。接触皮膚炎を起こすことも | ★★ |
60 | トリクロカルバン | トリクロロカルバニリド | 防腐・殺菌剤 | うがい薬やデオドラント製品に使われる。肌の弱い人はピリピリ感が出ることも | ★★ |
61 | ドロメトリゾール | 2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール | 紫外線吸収剤 | 日焼け止めや基礎化粧品に用いられた。刺激が強く、皮膚アレルギーや色素沈着を起こす恐れがある | ★ |
62 | ニコチン酸ベンジル | ニコチン酸ベンジル | 消炎剤 | 血行促進成分として、育毛剤や皮膚コンディショニング剤として用いられる。皮膚に温感刺激を与えるため、人によっては痛みが現われる。 | ★ |
63 | パラベン | パラオキシ安息香酸エステル | 防腐・殺菌剤 | 防腐剤として、化粧品に用いられる。人によっては赤みやかゆみなど、肌トラブルを起こす | ★★ |
64 | ヒドロキシメトキシベンジルペラルゴナミド | ノニル酸バニリルアミド | 毛根刺激剤 | おもに毛髪用品に使われる。毒性は弱いとされる | ★ |
65 | ピロガロール | ピロガロール | 色材原料 | カラーリング剤やメイクアップ化粧品に使われる。刺激が強く、湿疹や色素沈着を起こすことも | ★★★ |
66 | フェニルフェノール | オルトフェニルフェノール | 防腐・殺菌剤 | カビ類に強く、基礎化粧品や食品添加物に用いられる。濃度によっては、皮膚や粘膜の腐食を起こす | ★★ |
67 | フェノール | フェノール | 防腐・殺菌剤 | 強い殺菌力があり、抗菌石けんやニキビ用化粧水に使用。長時間つづけて接触すると、皮膚炎が起こることも | ★★★ |
68 | フェノールスルホン酸亜鉛 | パラフェノールスルホン酸亜鉛 | 収れん剤 | 毛穴を引き締める目的で配合され、デオドラント製品やニキビ用化粧水に用いられる。肌荒れを起こすことがある | ★★★ |
69 | ヘキサクロロフェン | ヘキサクロロフェン | 防腐・殺菌剤 | 殺菌作用があり、化粧品やベビーパウダーに用いられる。皮膚過敏症を起こすことも | ★★ |
70 | ベヘントリモニウムクロリド | 塩化アルキルトリメチルアンモニウム | 界面活性剤 | 静電気の発生をおさえる目的で、ヘア・コンディショニング剤に用いられる。軽度の皮膚刺激を起こす可能性も | ★★ |
71 | ベンザルコニウムクロリド | 塩化ベンザルコニウム | 界面活性剤 | 泡立ちをよくしたり皮脂を浮かせる目的で、スキンケア製品に使われる。アレルギー反応を起こすことも | ★★ |
72 | ベンゼトニウムクロリド | 塩化ベンゼトニウム | 界面活性剤 | 強い殺菌作用と防臭作用があり、デオドラント製品や洗顔料に使われる。皮膚刺激性は低い | ★★ |
73 | ベンジルアルコール | ベンジルアルコール | 油分 | 果実から抽出される液体で、石けん香料やシャンプーに用いられる。皮膚刺激があり、赤みやかゆみが出ることも | ★★ |
74 | 没食子酸プロピル | 没食子酸プロピル | 酸化防止剤 | 酸化を防ぐため、油脂を含む化粧品に用いられる。習慣的に使用すると、皮膚に刺激を感じることも | ★★ |
75 | マメハンミョウエキス | カンタリスチンキ | 毛根刺激剤 | マメハンミョウを乾燥させ、抽出したエキス。ヘアトニックに配合されるが、皮膚刺激がある。 | ★★ |
76 | ミリスチン酸イソプロピル | ミリスチン酸イソプロピル | 油剤 | 肌への浸透性に優れることから、ファンデーション、クレンジングに使われる。毒性は低いとされる | ★ |
77 | メチルクロロイソチアゾリノン | 5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン | 防腐・殺菌剤 | 抗菌力が高いため、化粧品や日焼け止めに使われる。規定の濃度以下であれば、皮膚刺激は少ないとされる | ★ |
78 | ラウリルトリモニウムクロリド | 塩化ラウリルトリメチルアンモニウム | 界面活性剤 | シャンプー、ヘアスタイリング剤に使われる。必要な油分まで奪って、乾燥やきしみの原因となることも | ★★ |
79 | ラウリルイソキノリニウムブロミド | 臭化アルキルイソキノリニウム | 界面活性剤 | 帯電を防止する作用があり、シャンプーやリンスに使われる。毒性は比較的低い | ★ |
80 | ラウレス硫酸Na | ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム | 界面活性剤 | 泡立ちがよく洗浄力があり、シャンプーによく使われる。乾燥肌や敏感肌の人には刺激がある。必要以上に皮脂を奪って、ニキビの原因となることも | ★★★ |
81 | ラネス | ポリオキシエチレンラノリンアルコール | 界面活性剤 | 乳化剤・つや出し剤として、化粧品に用いられる。毒性は低いものの、アレルギー反応を起こす人も | ★ |
82 | ラウリル硫酸TEA、ラウリル硫酸Na | ラウリル硫酸塩類 | 界面活性剤 | 油分を取るちからが強く、クレンジング剤やシャンプー石けんなどに用いられる。肌に入り込みやすいが、肌が荒れやすい | ★★★ |
83 | ラウロイルサルコシンNa | ラウロイルサルコシンナトリウム | 界面活性剤 | 口臭の予防のためにハミガキ粉、乳化剤として化粧品やシャンプーに使われる。濃度5%以下なら安全に使用できる、とされる | ★ |
84 | ラノリン | ラノリン | 油剤 | 羊毛についている油脂から精製したもので、かさつきを防ぐ。ヘルスケア製品や乳頭保護クリームに使われる。接触性皮膚炎を起こすことも | ★★ |
85 | ラノリンロウ | 硬質ラノリン | 油剤 | 軟膏の基剤や化粧品に用いられる | ★★ |
86 | ラノリンアルコール | ラノリンアルコール | 油剤 | 肌表面から水分が蒸発するのを防ぐ作用があり、化粧品に添加される。人によってはアレルギー反応を起こす | ★★ |
87 | ラノリン脂肪酸イソプロピル | ラノリン脂肪酸イソプロピル | 油剤 | 乳化剤として、口紅や乳液などに使われる。皮膚炎や過敏症を起こすことも | ★★ |
88 | ラノリン脂肪酸PEG | ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール | 界面活性剤 | 水分と油分を混ぜ合わせる目的で、広く化粧品に使われる。アレルギー反応を引き起こす人も | ★★ |
89 | レゾルシン | レゾルシン | 防腐・殺菌剤 | アクネ菌をおさえるためにニキビ化粧品に用いられるが、刺激を感じる人も | ★★★ |
90 | ロジン | ロジン | 粘着剤 | 松やにを原料とし、口紅やヘアスプレーに使われる。化粧品として使用される頻度は減っており、皮膚アレルギーの事例はほとんどない | ★★★ |
91 | BHA | ブチルヒドロキシアニソール | 酸化防止剤 | 酸化防止剤として、化粧品に使われる。紫外線で変色し、皮膚にアレルギー反応を起こすことも | ★★★ |
92 | BHT | ジブチルヒドロキシトルエン | 酸化防止剤 | 動物性の油分の酸化を防ぐ目的で、化粧下地やスキンケア製品、マスクなど広く使われる。化粧品としては毒性は比較的弱い | ★★★ |
93 | DEA | ジエタノールアミン | 中和剤 | 泡立ちをよくする目的で、クレンジング剤やシャンプーに用いられる。接触性皮膚炎を起こすことも | ★★★ |
94 | DIPA | ジイソプロパノールアミン | 中和剤 | 化粧品のpHを調整するために入れられるが、接触性皮膚炎を引き起こすことがある | ★★★ |
95 | DMDMヒダントイン | 1,3-ジメチロール-5,5-ジメチルヒダントイン | 防腐・殺菌剤 | カビや菌類の増殖を防ぐ目的で、スキンケア製品シャンプー、ヘアジェルなどに用いられる。接触性皮膚炎を起こすことも | ★ |
99 | EDTA | エデト酸及びその塩類 | 金属イオン封鎖剤 | 化粧品の安定度を保つために入れられ、化粧水やハミガキ粉に使われる。皮膚への刺激性は低い。 | ★★ |
97 | PG | プロピレングリコール | 保湿剤 | 広く基礎化粧品に用いられるが、接触性皮膚炎を起こすことも | ★★ |
98 | PEG | ポリエチレングリコール | 界面活性剤 | 乳化剤として、基礎化粧品やシャンプーに使われる。一般的には毒性は低い。しかし、原料である石油カスに不純物が混じっていると、発がん性物質が混入するおそれがある | ★★★ |
99 | PEGラノリン | ポリオキシエチレンラノリン | 界面活性剤 | 乳化剤として、薬用石けんやシシャンプーに用いられる。まれにアレルギー性皮膚炎を引き起こす | ★★ |
100 | TEA | トリエタノールアミン | 中和剤 | 成分のpHを調整するため、シャンプーやクレンジング剤に用いられる。特定の成分と混じると、発がん性のあるニトロソアミンを形成することがある | ★★★ |
101 | TIPA | トリイソプロパノールアミン | 中和剤 | 化粧品の酸性度を中和させるために使用される。皮膚が乾燥して、肌荒れとなることも | ★★★ |
102 | など | タール色素、アゾ色素、キサンチン色素 | 着色剤 | タール色素には、アレルギーのリスクや発がん性が指摘されているものがある。肌の弱い人はアレルギー反応を起こす可能性がある | ★★ |
「旧表示指定成分 無添加」の意味とは?旧表示指定成分フリーだから安心?
無添加化粧品を販売するメーカーでは、「旧表示指定成分 無添加」という言葉を使うことがあります。「旧表示指定成分 無添加」とは、“102種類の旧表示指定成分をいっさい添加していない”化粧品という意味になります。
しかし、「旧表示指定成分フリー」と表記されているから安心とは限りません。体質によっては102種類の旧表示指定成分以外の成分でも、肌トラブルを起こす人はいます。
たとえば、安全性が高い保湿剤とされる「BG」(ブチレングリコール)でも、肌トラブルを起こす人もいます。アトピー性皮膚炎や敏感肌のかたが低刺激の成分に悩まされることもあります。
過去に肌トラブルを起こしたことがある化粧品のパッケージを見て、全成分表示の最上部に共通する成分がないか、確認しましょう。ご自分に合わない成分を把握しておき、化粧品を購入するときの判断基準にしてください。